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肩の痛みが治らない人へ
→9割が知らないインピンジメントの正体

肩のインピンジメント症候群とは?
原因・評価・改善法まで徹底解説


インピンジメント症候群とは

肩のインピンジメント症候群とは、肩関節を動かしたときに腱や滑液包が骨に挟まれて炎症・痛みが出る状態を指します。

特に多いのが

* 腕を上げると痛い(60〜120°付近)
* 夜間痛がある
* 肩の前外側がズキッと痛む

といった症状です。



解剖学的に何が起きているのか

肩関節では以下のスペースが重要です。

肩峰下スペース(subacromial space)

この中に存在するのが

* 棘上筋腱
* 上腕二頭筋長頭腱
* 滑液包(滑走を助けるクッション)

このスペースが狭くなることで「挟み込み(インピンジメント)」が発生します。



主な原因(かなり重要)

インピンジメントは単なる炎症ではなく、運動連鎖の破綻です。

① 肩甲骨の機能不全(最重要)

* 上方回旋不足
* 後傾不足
* 外旋不足

→ 肩峰が下がる
→ スペースが狭くなる



② ローテーターカフの機能低下

特に重要なのが

* 棘上筋
* 棘下筋
* 小円筋

これらが弱いと
→ 上腕骨頭が上にズレる
→ 挟み込み発生



③ 姿勢不良(現代人の典型)

* 猫背
* 巻き肩
* 頭部前方位

→ 肩甲骨前傾・内旋
→ インピンジメント誘発



④ 胸郭の硬さ

* 胸椎伸展不足
* 肋骨の可動性低下

→ 肩甲骨が正しく動けない



⑤ 過使用(オーバーユース)

* 野球
* 水泳
* 筋トレ(特に肩前部狙いすぎ)



■ 病態の進行(Neer分類)

1. Stage1(浮腫・炎症)
 若年者に多い・可逆的
2. Stage2(線維化・腱炎)
 中年層・慢性化
3. Stage3(腱板断裂)
 高齢者・不可逆的変化



■ 評価方法(臨床で重要)

● Neerテスト

肩を内旋位で挙上 → 痛み出現で陽性

● Hawkins-Kennedyテスト

肩90°挙上+内旋 → 痛みで陽性

● painful arc

60〜120°で痛み



■ 改善アプローチ

【STEP1】炎症期の対応

* 無理な挙上を避ける
* アイシング
* 痛みの出ない範囲で運動



【STEP2】可動性改善

● 胸椎伸展エクササイズ

* フォームローラー使用

● 肩甲骨後傾・外旋誘導

* 壁スライド
* Yエクササイズ



【STEP3】安定性(超重要)

● ローテーターカフ強化

* チューブ外旋
* サイドライイング外旋

● 前鋸筋活性化

* プッシュアッププラス
* 壁プッシュ



【STEP4】運動連鎖の再教育

* 股関節 → 体幹 → 肩の連動
* 体幹回旋と肩の協調



■ やってはいけないこと

* 痛みを我慢してトレーニング
* 三角筋前部ばかり鍛える
* 可動域だけ無理に広げる



■ 鍼灸・手技療法の視点

東洋医学的には

* 気血の滞り(瘀血)
* 肩周囲の経絡障害

アプローチとしては

* 肩井、肩髃、天宗などのツボ刺激
* 胸郭・横隔膜の調整
* 自律神経バランスの改善



■ まとめ

肩のインピンジメント症候群は単なる肩の問題ではなく、

→「肩甲骨・胸郭・体幹を含めた全身の機能不全」

です。

改善のカギは

* 肩甲骨の再教育
* ローテーターカフの機能回復
* 姿勢と胸郭の改善

この3つが大事です。