超音波で骨癒合を促進する治療器です。これまで、骨が癒合する(くっつく)までただ待っていた治療期間を、最大で40%短縮できる画期的な治療法です。治療時はゼリーをつけたプローブを患部に当てるだけで全く痛みは感じません。
骨折後、新たに骨を作る細胞を骨芽細胞(こつがさいぼう)と言います。この骨芽細胞は、間葉系幹細胞と呼ばれる細胞から分化(変化すること)します。間葉系幹細胞は骨芽細胞以外にも、脂肪細胞や軟骨細胞、筋細胞などへと分化することが出来る、色々な細胞の卵のようなものです。この間葉系幹細胞にごく弱い超音波刺激(LIPUS)を与えると、骨芽細胞に分化する際に必須の Runx2 遺伝子の発現が増えることが医学的に明らかにされています。この治療器はこの作用を応用したものです。簡単に言うと、細胞の卵が、骨を作る細胞に変化するように作用してくれる治療器です。
最近では軟骨細胞や腱細胞の増殖にも効果があるという研究結果があり、当院でも骨折以外のケガにも応用しています。アキレス腱断裂や、靱帯断裂などにも効果的です。